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インフルエンザ

 毎年流行をしているインフルエンザ。知名度の割に、意外に知られていないこと、誤解されていることがあります。まとめてみました。

予防接種

 インフルエンザには予防接種がありますが、まれに発熱や肝障害などの副作用があるため、自己責任での接種がすすめられています。効果が出るまでには、接種してから2週間程度の期間が必要です。早めの接種をお願いします。また、一生に一回受ければよい他の予防接種と違い、インフルエンザはその型が毎年変わるため、予防接種も毎年行う必要があります。
予防接種を行えばすべての風邪を予防できるわけでもありませんし、インフルエンザに絶対ならないわけでもありませんのでご注意ください。

うつされてから何日で発症?

 もしうつされた場合、発症するまで1~3日の間があると言われています。これを潜伏期間といいます。

すぐに検査をした方がいいの?

 薬は早めに飲んだ方が効果が高く、また発症から48時間たってからの内服は効果がないと言われています。早めに判定をして、内服を始めた方がいいのですが、ここに問題があります。
鼻やのどをぬぐった綿棒を用いて、5分ほどでインフルエンザかどうか判定する検査キットがあります。しかし熱が出ても半日ぐらいは、まだ十分に菌が増えていないため、検査をしても陰性となってしまうことがあります。当院では陽性を確認してからの内服をおすすめしています。ご面倒ですが、そんなときは翌日にもう一度来ていただき、再度検査を受けられてください。二度の検査までは保険で認められています。

どんな薬があるの?

 よく知られるタミフルという飲み薬の他に、鼻から吸入するリレンザや、シンメトレルという他の用途でも用いられる飲み薬があります。タミフルは熱が下がってもかならず5日間内服して下さい。下がってきたからと途中で止めると、再度発熱することがあります。シンメトレルという薬はパーキンソン病に用いられる薬ですが、A型インフルエンザに効果があることが知られています。

タミフルには副作用があるの?

 インフルエンザの薬として使用されているタミフルにも副作用の可能性があります。新聞でも報道された自殺や突然死などにより、現在までに12名の子供の死亡が報告されています。薬との関連性はまだはっきりしていませんが、どんな薬にも害の可能性があることをご理解下さい。

薬を飲むとすぐに治るの?

 残念ながら、タミフルの効果は5日間続く熱を3日間に抑えるといった程度のものです。すぐに効いて楽になるわけではありません。水分をしっかりととって、休養をとって下さい。

熱冷ましを使ってはいけないの?

 インフルエンザは高熱の出る病気ですが、ボルタレン・ポンタールといった解熱鎮痛剤は、使用することによって脳炎が悪化するなどマイナス面も報告されています。5日ほどで自然に解熱しますのでできるだけ我慢していただくか、比較的な安全なアセトアミノフェン(当院ではカロナールやアンヒバ座薬)のご使用をお願いします。

脳炎と肺炎

 子供は脳炎、高齢者は肺炎の発症に注意が必要です。脳炎はインフルエンザが発症してから1~2日の間に生じることが多く、5歳以下が85%を占めます。高熱が続き、意味不明の言動や眠りがちなどの症状がありましたら、すぐに医師の診断を受けて下さい。死亡率も高く、障害を残すなど深刻な病気です。
高齢者はインフルエンザの後に肺炎をきたすことがあります。呼吸の回数が増えて苦しそうな様子の時は、すぐに受診をしてレントゲンをとってみてください。これもまた死亡率の高い病気です。
ただし、脳炎はごくまれなことですし、高齢者の肺炎も予防接種が進んでからは発症率がかなり減ってきています。インフルエンザは基本的に数日で自然治癒する病気です。心配のあまり、日本ではタミフルが過剰に使用され、全世界の7割が日本で消費されていると言われています。過度の心配、薬への依存、何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。

いつから登校・就労していいの?

 学校保健法では、解熱してから2日たってから登校が許可されることになっています。会社はその限りではありませんが、同様の対処をする方がよいでしょう。相手にうつさないためにも、その間はマスクの使用をお願いいたします。